臨終の心得 by 相原
2010-08-23


次のようなコメントがついて相原兄から重いテーマの文章が届きました。

ご精読のほどを。


この酷暑、何時まで続くのでしょうか。
燦々会の皆様方、それぞれお元気かと思いますが、小生もこの度後期高齢者の仲間入りをいたしました。ということで、最近考えました「我が人生のホームストレッチ 臨終の心得」を投稿いたします。微妙なテーマであるだけに、無視していただいても無論結構です。


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平成22.8.23


臨 終 の 心 得


                       相 原  


 死とは何か、死ぬとどうなるのだろうか。物心ついた頃、「死」は恐ろしく怖いものだと強い不安を覚え思い悩んだことを思い出す。丁度その頃、父親の本棚に「臨終の心得」という本があるのに気付いたのだった。大変気になったのだが、結局その本は一度も開くことなく触りもしなかった。背表紙の黒い題名だけを横目に見て前を通り過ぎていたことを思い出す。死への関心は強かったものの、その本を開くことで益々不安が強まることを畏れたのだろう。ところがそのひどく怖いことを、何時の間にやらすっかり忘れてしまう時が来るのである。それは異性といういとおしい生き物の存在を意識することと引換えにであった。あれだけ怖ろしく心を震わせた死への関心もこの生き物の魅力には敵わず、日々の関心は明るい目標に転換していったことは驚きであった。



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