(Computed Tomography コンピュータ断層撮影)とは、放射線[LINK]を用いて物体を走査しコンピュータ[LINK]で処理し物体の内部画像を構成する技術である。この度のCT検査に当っては、病院側から原則として診察前にCT検査施行を勧めるとの話があり、やはり放射線被爆問題がいわれていることが背景にあるのだろう。これまでにも幾度かCT検査を受けたことがあったが、放射線被爆への認識が不十分だった。
・MR検査
MRI検査(Magnetic Resonance Imaging 磁気共鳴画像)とは、脳や脊髄を含む体内の状態を断面像として描写する検査であり、MRA(MR-Angiography 磁気共鳴血管撮影)は脳動脈瘤や脳動脈の硬化病変診断に有効な方法であるという。MR検査は、強い磁気と電波によって人体の断層像を撮影するのだが、その理屈とは磁場と電波とで体中の水素原子が共鳴し、電波を止めた後水素原子が出す微弱な電波によって画像を造るというのである。
・MR検査時の打撃音もどき騒音
MRIとMRA検査によって、脳と脳血管そして脊髄部の影像撮影がされたのだが、検査中かなりの騒音を経験した。無論耳栓装着での検査なのだが、初め安劇場の開幕ベル如き味気ないベル音が鳴動し、続いて道路工事のエアハンマーごとき連続音が周期的に聞こえる。それにしても頭の中の錆が落ちてしまうような大きな音ではあった。
検査開始前には身に着けている金属製品を外し、円筒形状装置の中に頭部を入れ磁場を掛けるのだろう。検査室は密室で出入口は銀行地下室の金庫室扉のようなゴツイ造りとなっている。操作技師から検査室内が見れるよう窓があり、こちらからも見通せるようになっている。異常発生時の連絡が取れる配慮がされているらしい。検査中頭部は固定され身動きできない状態が15分間程度続いた検査であった。
・CTとMR検査との対比
最近CT検査での放射線被爆が問題となっているようだ。わが国はCT大国だというのだが、人口当たり保有台数が世界一であり、国民一人当たりの検査件数も一番だというのである。このことはCT検査による放射線被爆も大きいということになるが、この検査で得られるメリットと被爆によるデメリットとを比較し、メリットの方がデメリットを上回る所謂「正当化の原則」に則ることが求められるということである。それぞれの検査方法には特徴があるものの、CT検査を代替出来る超音波やMR検査などとの比較が必要で、このことは専門家である医師が判断すべきことではあるが、受診者自身も十分留意すべきことである。放射線被爆がかなり大きいCT検査は慎重に行うべきだし、少なくも検査のし易さによるCT検査の多用は避けなければならないと思う。
・診断結果のあらまし
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